ニュースレビュー:日本の大企業が失敗から学べない理由 を読んで

http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00138/021900012/?n_cid=nbpnxt_mled_chm

最近日系X Techの記事がいいと思う。近い業種の話が多いし、近未来に対する課題についていろいろと事例を交えて掘り下げているのが多い。あまりこの辺を会社自身も内部で掘り下げているところは少ないこともあって、こういう記事はありがたいんじゃないだろうか。

今回の記事は、タイトルのとおり、

日本の大企業が失敗から学べない理由


ということで、いいかげん学べ!というお題。
比較対象にシリコンバレーを入れているところ、まったく文化が違いすぎるのでここは反発を招くかもしれない。ただ、ここでは、シリコンバレーみたいに新しいことをガンガンやれ、といっているのではなく、アウトソーシング化による弊害について失敗だと挙げている。

アウトソーシングは「知識資本の喪失」


なかなかいい言葉だと思う。アウトソーシングは技術の空洞化を招くとはよく言われたもの、それをどう表現したものかと思っていたところだが、上の表現はなかなか気に入った。失敗から学ぶことこそ、人間の進化。そのデータと経験とノウハウを、アウトソーシングはリスクと合理化の名のもとに手放してしまうことになる。合理化か、知識資本の蓄積による長生きか、この判断はいろんなところで求められるだろう。日本で流行った小説、下町ロケットでも、近い判断を迫られ、最後は、技術を売り渡さずに、自分たちで知識資本の蓄積を選んだという話だった。ただ、その後はなかなか苦しいようだった。

アウトソーシングが何も全般悪ということはなく、合理化やコスト削減には非常に効果的であるし、責任も分散させられる、それに日本のITシステムはほとんどがITアウトソーシングで成り立っている。お客様に技術蓄積をさせず、SIerがこれを取り仕切る。

ただ、これで成り立っているのは日本が特殊で、アメリカや欧州などにおいては、ユーザー顧客部門はITアウトソーシングせずに、ITとデータを自分たちのビジネスの武器と理解して、独自に内製して、技術者を雇用して、たたかっている。いずれこの時代が日本にも来るだろう。今は、技術がオープン化され、そこら中でクラウドサービスによって、システムやサービスを簡単に構築できるようになり、敷居が下がっている。昔みたいに、サーバーを購入して、配線構築を自分たちでやって、運用するなんてハードルは今は取る必要がないのだ。


要は言いたかったことは、自分たちにどのようにして技術、知的財産を蓄積してそれをもとにビジネスを広げていくのか、単なる目先のビジネスだけでなく、もうひとつの成長戦略が常に必要だということだ。

今後はユーザー企業だれしもがITノウハウ、スキル、インフラを扱えるようになってしまうかもしれない、それまでにSIerたちは、今は共創するぞという趣になっているが、それ以外に、プラットフォームになるか、技術蓄積による、自社にしかできないサービスを行える準備をしていくことが重要だろう。





Comments

  1. インドとベトナムのオフショア開発者の専任チームを雇う。グローバルジャパンネットワークは、柔軟な採用モデルでオフショアソフトウェア開発サービスを提供しています。

    ベトナムでのオフショアソフトウェア開発

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