『CEATECH JAPAN 2018」日本最大級のICTサービス展示市を見てきた(幕張メッセ)
2018年10月16日~19日の3日間、幕張メッセでCEATECH JAPANが開催されました。
CEATECHとは(シーテックジャパン、Combined Exhibition of Advanced Technologies)という言葉の略称です。
アメリカと中国で開催されている世界最大規模の見本市では、CESがありますが、あれはConsumer Electronics Showの略ですが、日本のCEATECHはアジアナンバー1のエレクトロニクスとIT技術の見本市であって、けっしてコンシューマ向けではありません。
なので、会社や業界の人たちがあるまるB2Bものが多いです。
CESのような派手さや楽しさにはちょっと欠けますし客層も会社で仕事で、という感じです。
さて、私も幕張は久々でした。3年ぶり??
ということで、
CEATECHもですが、幕張メッセ自体も入り口から見ていきましょう。
建物の様子
海浜幕張駅から歩いて10分くらい。遊歩道の一部は工事していましたがあまり大きな変化はありません。入口で予約票を出して、カードケースを受け取ります。そして予約票を入れて名刺代わりに使います。各ブースではその予約票のバーコードを読み取ることで入場、退場、ブース訪問を管理しています。
早朝だったので、腹ごしらえはプレナ幕張にある吉野家。なんだかんだで、朝牛丼て好きです。でも、日本に帰ってから、牛肉の量が減ったような気がしてなりません。だってお米がもう見えてるし・・。
幕張メッセの食の充実
でかくてきれいなカフェテリアができていました。(左)
そしてブースのなかにフードコードができていました(右)
また、建物入口にはコンビニもありますし、弁当屋さんも沢山でてきています。
これは素晴らしいですね。
いつもはマリブのレストラン街まで行っていましたが、興味をそそりました。
フードコートでキムチカルビドンをいただきました。値段も650円くらいで良心的です。
なぜかカルビ丼出している店が3つくらい被ってました。もっとバリエーションつけてほしい・・・。
さて、じゃあ今度は展示のほう見ていきましょう。
カテゴリがちょっと面白い
一番広いのは「トータルソリューション」そして次が「IoTPark」でした。IoT、コネクテッド、5Gという言葉が一番聞こえてくるキーワードだったと思います。
元々はITベンダーばかりでしたが、今年はローソン、UFJ銀行、トヨタ、コマツなどなど、業種ユーザーの展示も目立ってきているのがここ1,2年の特色のようです。さらには共創色を強めて、パートナー名を出している展示も多かったです。
ただ、カテゴリには突っ込みどころも多くあって、
・AIコーナーが超ちっちゃい、ブロックチェーンはコーナーすらない
・トータルソリューションって部門はなんでもありだった(テーマ喪失)
(AIもIoTもAR/VRも5Gも、共創案件も)
・コンビニからはローソンだけ、自動車からはトヨタとBoschだけ、
セブンやファミマ、ホンダ、日産などがおらず、展示起業が偏っている
グランプリ作品
毎年CEATECHでは各部門ごとのグランプリ、また、政府による授賞があります。
政府からは京セラのアンテナ技術、スタートアップAeronextのドローン空撮技術でした。
テーマとちがって・・IoTでもなんでもないので(ドローンはIoTでもいいかもですが)
基準が分からないですね。
単純に京セラの金属上でもアンテナ特性が落ちない技術はすごいと思いますけど
発明を祝うんじゃなくて、ビジネスを祝うべきでは、ここは。
一番巨大なトータルソリューション部門での受賞はシャープの液晶テレビでした
やっぱりCEATECHのCはConsumerだった?
そして準グランプリはNECのオリンピックでも採用された顔認証システム
実績は素晴らしいけど、IoTでもないしなぜ今これ。
「おめでとう賞」みたいな空気感が、政府授賞には毎年あるように思います
むしろそういうものなのかも
準グランプリですが、PFNが出てきたのは驚きました。
AIスタートアップで日本発、ユニコーン企業です。
審査員特別賞の、ローソンのコンビニ未来の展示よかったです。後ろで触れます。
グローバル色の急浮上
海外の人が多かったです。展示説明員もそうですが客層にも集団旅行で訪れている人たちがいました。そういうツアーも組まれているようです。
講演をいくつか見ましたが、全て英語、日本語同時翻訳のやつでした。5GとAI動向に関して標準化の話や、欧州の動向などを聞いていました。欧州委員会のひとや海外企業の標準化策定を行っている技術者、CTOクラスなども講演していました。
いやでも、この内容、CEATECHでする話かっていうとかなり違うと思いました。
そもそも、ここに純粋なエンジニアの人はそんなに来てないんじゃないでしょうか。
急なグローバル色にも驚きましたが、、、内容はすごい人材のわりに、内容は薄く、それを受け止める人たちも適切な感じではなく、表層的なものを感じました。
結局わかりにくかったので、あとで勉強することにしました。
というか、通信の標準化の話はそもそもが複雑極まれりなので(ETSIや3GPPなど)、よーく勉強してから聞かないと全体像と用語の把握に苦しみます。
上のサイトにもあるように、展示スペースも台湾や中国などアジアや、米、仏、ドイツなどからも展示スペースがありました。大使館も協賛しています。
グローバル共創というのもテーマにあったようです。
ただ、残念ながらあまり客は寄っていません。
そもそも名前見ても知らない会社も多い気がしました。
スタートアップ村の設置
できていました。グローバル同様、びっくりしました。2か所あって、アカデミックのものと既存のスタートアップの村の2つです。
ブース的にどれも小さく、少しやりにくそうなところではありました。
CEATECHさんもっと彼らを応援してあげてください。

IPOをした、ユーザベースさんも来ていました。NewsPicksでおなじみ。
あとチャットボットの技術が気になったので少しお話しました。
展示の傾向
左:ホログラフィックのような浮かび上がる映像技術(NEC)
右:感情認識ロボットのロボピンがなんと、集団で踊る(富士通)
左:スポーツセンシングによる体操協会との共創(富士通)
右:5G通信映像によるリアルタイム遠隔ロボット操作(コマツ)
左:センシングデータと3Dデータを駆使した建築現場のデジタルツイン(コマツ)
右:触りたくなる、直観的にわかるインタフェース(三菱電機)
全体的に「稼ぎ頭になりそうな技術やサービス」というより、
「共創でこんなことやってました」
「デジタル技術使って、こんなPoCしました(実現はだいぶ先)」
というのがほとんどでした。
CEATECHってこんな感じだったのか。
これはこれで楽しいんだけど・・・本気度がみえないんです。
まあそもそも、私含め、技術者がこの場にほとんどいないのではって思ってたり。。
気に入った展示
個人的に賞をあげたい展示をピックしました。
①PFN
PFNのAI視覚機能を駆使したお掃除ロボットのデモをしていました。AIの進化でロボットに視覚と頭脳を持たせられるようになった、その成果の検証です。
散らかった部屋のなかで、掃除ロボットは、落ちているものが「何であるか」「どれくらいの距離にあるか」を認識して、それを拾います。そして、それを「何がどこにしまってあるか」を読み取って、正しい場所に戻す、という作業をしていました。
このようにして、PFNはロボットや様々なものにAIの視覚を入れることができます、全てのロボットやモノにこのようなインテリジェンスを与えて、人の役に立ちます、というのが主な内容でした。
ちゃんと技術技術しつつ、分かりやすいデモでした。
まあロボットの動き自体はそれほどスムーズではないですがw
②三菱UFJ銀行
ブロックチェーンの研究開発、実用化をちゃんと真剣にやっていました。さすが金融機関。気に入ったのは特にブロックチェーンを使った仮想通貨「COIN」・・ではなく、こっちは逆に小さなトライになっていたのでスルーしました。
IoT、マイクロ少額決済の新しいプラットフォームとして、ブロックチェーンを使って、三菱UFJとAkamaiテクノロジーが共同開発したサービスがPoCで作られているようでした。三菱UFJがアプリケーションを開発し(多分委託)それをAkamaiのプラットフォームに乗せて動作させる模様。
今後のIoTサービスの少額決済に、このプラットフォームを使えば、家電や自動車などを使った時間だけ課金するようなシェアリングサービスが可能になりそうです。また、クレジットカードシステム決済にこちらのプラットフォームを使えば、従前よりも手数料を減らすこともできるそうで、ニコスの人が説明員していました。
三菱UFJのデビットカードと組み合わせることもできるし、いいじゃん!と思いました。
③ローソン
AI店員やっていました。反応がスムーズでオリジナリティもあり、あと可愛かった!
マイクと映像カメラで反応します。
ややパターン化されているので実用には遠いでしょうが、ペッパー君よりはだいぶ愛らしくてよし。
他にも、レジなし決済、ウォークスルー決済、自動サラダ作成マシンなど、未来のコンビニをコンセプトに実際体験できるレベルのものをPRしていました。
やるべきことをやっていていいですね。ITに力を入れている様子が伝わります。ローソンはそろそろエンジニアを募集して自主開発始めそうな空気を感じますね。
日本企業もどんどんそうなっていくでしょう。
そしてエンジニアがやる気を出して、いい待遇を受けて、こういう新しい技術で面白いサービスをどんどん開発する、
そんな可能性を感じさせてくれました。
結局寄れたのは一部だけ、
もっとゆっくりしたかったですが、会社の呼び出しで離脱。来年はもう少しじっくり全展示を見て話して回りたいです。
以上
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